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    【社会学部】< コラム >「完全」じゃなくていい

     

    【2021年2月1日】

    新型コロナの対策として、手洗いは重要ですね。手洗いの適当な時間は30秒ほど、「どんぐりころころ」とか「ハッピーバースディトゥーユー」を2周歌うといいといわれています。それでは足りないと1日中ゴシゴシやっても、ウィルスを「完全に」ゼロにすることはできません。


    手洗いに費やす時間や労力=コストを横軸に、ウィルスの除去具合=ベネフィット(利益)を縦軸として簡単な図を描いてみましょう。

    003.jpg

    最初の30秒洗うとき、相当量のウィルスが除去されて多くのベネフィットが得られます。そのまま洗い続けるとどうなるでしょうか。10分ほど洗ってからの30秒間ではほとんど効果がないでしょう。つまりコストに対するベネフィットはどんどん逓減していくのです。


    とはいえ、長時間洗い続けて多少でも効果があるのなら続ける意味があると考える潔癖症の人もいるかもしれません。しかし、手を洗いたい人は他にもいます。水道の蛇口を独り占めしていないで、次の人に譲ったほうが社会全体としては多くのベネフィットが得られるはずです。またあなた個人のことを考えても、ある程度のところで手洗いは切り上げて机やドアノブの消毒に移ったほうが感染予防には効果があります。つまり、手洗いにかけるコストに対するウィルス除去の効果を、別の作業に移った時の効果や、他の人に手洗いを譲ったときの効果と比較して、全体として利益が一番大きくなるように行動することが望ましいのです。概して特定の活動である程度効果が得られたら次の対象や活動に移った方が、社会全体としての利益を大きくできることが多いでしょう。


    最後の一人の飢えを救ったり、病人を治したり、教育をしたりするコストは莫大なものになります。一方で、投入可能な時間・お金・労力・技術といったリソースは有限です。同じコストで「1人だけ救えるプロジェクト」と、「100人救えるプロジェクト」があったら、どちらを優先したらいいでしょうか。実際の問題はこうした単純な数の比較よりもっと複雑で、そのコストを誰が負担するのか、救うべき対象との関係性はどのようなものか、順位付けはどのような手順で行われるかなど、様々な要因を考慮しつつ、どのプロジェクトにどのタイミングでどれだけ投入することが適切なのか優先順位を考えなければなりません。これは救急医療におけるトリアージと同様の難しい問題です。常に全ての場面で「完全」を目指すことが、社会全体として最善の選択になるとは限らないのです。

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